ご利用園インタビュー:はぁもにぃ保育園(Vol.2 中編)

前回のVol.1に続き、はぁもにぃ保育園の山下園長に、現在取り組まれている子どもたちのつぶやきを大事にし、主体性をのばしていくプロジェクト型の保育についてお聞きしました。
子どもの興味からプロジェクトが生まれ、日々の活動だけでなくお泊り保育や発表会などのイベントにも繋がっていく、個性に寄り添った取り組みについてお話いただいています。

他のご利用園インタビュー集もご覧いただけます
< 無料ダウンロードする >

WEL-KIDS導入のご相談はコチラ

きのこプロジェクト流行中

山下園長(以下敬称略):事例をお話すると、今、子供たちの中で、“きのこプロジェクト”が昨年から流行っています。

うちは園庭がないので毎日行き先を皆で話し合って、決めて外に出ているのですが、たまたま公園に行った時に、キノコを見つけた子がいました。

そしてキノコに非常に興味を持って。最初はたった一人ですよ。
「こんなところに、こんなきのこがあるぜ」みたいな感じです。

園に帰って何キノコなのかを調べて、そこから興味を持った子達が、毒があるキノコを調べたり、いろんなキノコと触れ合った末に、キノコを育ててみたいとか、食べてみたいとなりました。

最初は、しいたけ育てたいと言って、栽培セットで育てました。育てた後のシイタケをどうしたいかという話し合いで「醤油バターで食べたい 」 と決まり、味付けの方法や分量を調べたり、給食の先生とかにも聞いたり、ホットプレートを借りたりして、最終的には調理して食べました。

その中で、いろんな子がつぶやきを発するので、それに合わせて先生達は、図鑑を使ってみたり、「こういうのがあるんだって 」と実際に しめじなどのキノコを持ってきてくれたんですよね。

そしたら「このキノコ割いてみたい 」 とか言ってひたすら割いてみたりとか、「きのこって割いて絞ると汁が出るんだよ 」 って教えてくれる子もいました。

でもこれは、きのこプロジェクトに興味のある子しかやらないんですよ。

興味のあるプロジェクトに参加できます

全員がキノコプロジェクトに入るわけじゃなくて、興味のある子がやってるんです。

去年の5月くらいからなので、もう一年以上やっています。そして今も次どうなるかは分からないけど、図鑑を見ながら「何にする?」って話し合っています。

そこに対して先生たちは環境を設定してあげたりだとか、こういうのもあるらしいよって言ってあげたりだとかしています。

きのこプロジェクトの子が発表会で、劇にして発表したりもしました。

王子様とお姫様が”きのこ村”に来るお話らしいんですけど、背景に映すスライドは育てたり調理したキノコを撮った写真だったりします。

まさに生活や遊びの延長線上に行事があるという考え方で、調べたこと、自分で言いたいセリフを言うんです。
「私はこういう風に調理すると美味しくなるわ」
とか
「私は毒があるから食べちゃダメ、食べると死んじゃうから」
とか言うんです。

他にもこんなプロジェクトがあります

キノコにはまっている子だけではなく、他に、妖怪・お化け大好きな男子もいました。

うちの息子もガイコツの役になってましたが、毎回セリフが違うんですよね。

ある日は「こわいだろーー」だったり、発表会当日は「骨を投げるぞ!」だったし、みんなお化けが大好きなので、お化けになりきっていました。

一番シュールなのはお化け役だけど、自分たちで“お化けなんてないさ”を歌うところなんですけどね。

ストーリーとしては、お化けの森に迷い込んだお姫様と王子様が、キノコ村にも行って、お祭り村にも行って・・・という感じです。

というのも、お祭りプロジェクトの子たちもいて。
夏に園の前をお神輿が通るんですよ。
それを見て「僕らもお祭りやりたい !」 って言って、焼きそばとか手作りでやって、自分たちでお祭りをやったんです。それで発表会では、お祭り村を作ろうって話になったんですよ。
行事は、そんなプロジェクトの集大成になっています。

興味は多種多様

お祭りに興味のある子達の中で3・4・5歳がいて、お化けに興味がある子の中で3・4・5歳がいて、キノコプロジェクトの中に3・4・5歳がいるので、それぞれにできることや、やりたいことや興味も違ってくるわけですよね。

キノコを育てたい子もいれば、ただ単に調べて知りたいっていう子もいれば、調理して食べたいっていう子もいれば、持って帰りたいっていう子もいるので、キノコプロジェクトの中でも様々なんです。

そこに光を当ててその個性が活きるような劇にしたり練習をしたり、それに合わせて環境構成するとかっていうのは非常に大変なんですけど、毎年同じじゃないからどうなるか分かんないし、このまま立ち消えるかもしれないので未知の世界なんですよ。

だからこそ面白い。

お泊り保育も場所しか決まっていません

お泊り保育も、例年7月に年長児だけお泊まり保育に行くんですが、(今年度はコロナのこともあり園内でのお泊り保育の予定)蓼科に行くということだけは決まっていて、どうやって行くか?電車で行くのかバスで行くのか、蓼科で何のアクティビティをするのか?は決まっていないので、4月から話し合って決めるんですよ。

2年前の子たちは、バーベキューがやりたいって言って、その子たちは切ったり焼いたりするのが大好きで、外でそういうことをやりたいって言ってバーベキューすることになったんです。バーベキューを中心に自然の中でとにかく遊びたいという感じで2日間が終わりました。

去年の子たちは、とにかく魚好きで。2歳の頃からサンシャイン水族館にジンベイザメがいるかどうか確かめに行っちゃう学年だったんです。

旅行誌とか見ても魚のつかみ取り写真に目が行くわけですよ。
そして「俺らこれやりたい 」 みたいな感じになってイワナのつかみ取りとか行うわけです。
この年の子はバーベキューに全然興味なくて、とにかく自分で掴んだ魚が食べたい、すぐ焼きたいと言って、きれいに食べていました。

電車好きの子がいた年は移動も電車に

3年前は電車好きがたくさんいたので、バスじゃなくて電車で行きたいって言っていました。
行きは新幹線で小海線にも乗りたい、行きと帰りは違うルートが良い。彼らもすごかったですね。

電車で行けば時間の見通しは聞くし交通渋滞で遅れる心配とトイレの心配はないのは職員にとっても利点でしたね。

行く時間もその年によって違いますし、時間帯によってできるアクティビティが違うので、その年によって個性が全然違いますね。

お泊り保育の内容を子供たちと対話して決めているのは、日ごろからプロジェクト保育の中で偶然性を楽しめる環境だからこそ、子どもたちの気持ちに寄り添い、希望を叶えていくというのが先生たちの中で定着しつつあるからできることかもしれません。

毎回が「はじめて 」 のプランニング

7月のお泊り保育のために、4月からプランニングして、先生たちが下見にいって写真を撮ってくるのですが、写真に写っているここも行きたいとか言ったりして。

園で待っているお友達にお土産を買うんですけどそのお土産も子供達で選ぶんです。

園で残っているお友達が何をもらったら嬉しいかを考えて買ってねって言って話し合いをするんです。

そうしたらちゃんと個包装のお土産とか買うんです。みんながどこに行ってきたのかお土産でわかるようなものにしようというと、ちゃんと「八ヶ岳」とか書いてあるものを選ぶんですよね。

給食のスタッフも一人連れていくので、土地のものをそこで買ってみんなで食べることもします。

個性を大切にすること

―― 最近、自分のことは大事にするけれど、周りのことは大切にできない、という人も増えている気がします。グループの中で一人ひとりのやりたいことが違うということを認める環境があると、自分らしさを大事にするのと同時に、「その人らしさ」をお互いに大切にする気持ちも芽生えると思いました。

山下:まさにそう思います。個性を大切にするということ=自己中心的になるということではないんですね。

私もいて違う個性のあなたもいる、をお互いに認めあうことなので、やっぱりぶつかることもあります。

お泊り保育に行ってない3歳、4歳の友だちにお土産を皆で選んで購入するのですが、僕はどうしてもこれをあの子に食べさせたかったみたいな子もいて、その時は、みんながその子の意見を大事にしてましたね。みんなすごい優しくて。

思いやる感性がみんなあるんですけど、自分の個性を大事にしてもらっているからこそ他者の個性も大事にできるんですよね。

この音符のマークが法人のマークでもあり、はぁもにぃのマークでもあるのですが、このロゴにも理念や思いが詰まっているんです。何となくにじみあってというか、どこまでがその色か分からないじゃないですか。

子供も紫よりのピンクの子もいれば赤よりのピンクの子もいるし、混ざりあって少し違う色になったりとか、パキッと別れられないんですよね。

人間って自分の中にもいろんな自分がいるし、この人といるときはピンクでいたいときもあるし、ブルーでいたい時もある。日によっても違うので、それを受け止めてあげて大事にしてあげるということをやっていきたいと思います。

―― そういったところについて深くお話しさせていただく機会はなかったので、改めていろいろ教えていただき勉強になりました。

導入のキッカケ

山下:WEL-KIDSの導入のきっかけは、創業のときに、ものすごくシステムに困っていて。

もともと私は、保育畑にいたわけではなく、全く違う業種から、研修会社で働いていたサラリーマンでした。

経営することも初めてでしたし、保育園というものも初めてだったので、保育を勉強するところからのスタートだったんです。

様々な園を見させていただいたりする中で、せいが保育園の藤森先生との出会い、見守る保育のとの出会いもあり、そこでWEL-KIDSにも出会ったという感じです。

(Vol.3 後編へつづく)


保育をサポートするICTシステム
「WEL-KIDS(ウェルキッズ) 」のご紹介はコチラ

ご利用園様インタビュー集を無料でダウンロードいただけます。

インタビュー集をダウンロード