はじめまして。保育・療育・教育事業を展開する株式会社アイ・エス・シーです。保育事業者であり、自己探求プログラムの開発を行う私たちならではの視点で、「ことば」や「その子らしさを育くむコミュニケーション」に関わるお役立ち情報を提供していきます。
目次
ことばの獲得と子どもたちの「思考力」「表現力」
言語の種類に限らず、人は“ことば”を獲得することで、思考や表現の幅を広げ、深めていきます。子どもたちは、“ことば”を獲得することで、自分自身の「したいこと」「好きなこと」「いやなこと」など、様々な感情や思いを理解し、表現できるようになっていきます。そして“ことば”は、成長とともに、他者と関わる大切なツールとなっていきます。
グローバル化が進む日本で「英語」の役割は?
ところで、皆さんは普段どれくらい英語を使いますか?「あんまり使わないかな…」という方も多いかもしれませんね。現時点では、英語を日常的に使うのは一部の職業に限られることが多いかもしれません。
ではここで2050年の社会を想像してみましょう。外国人労働者や観光客が増え、オンライン化が進み、海外とのやりとりはもっと身近になるでしょう。英語は、今よりずっと生活に欠かせないコミュニケーションツールになるかもしれません。そんな未来に向けて、英語教育も大きな転換期を迎えているのです。
日本の英語教育の変化
2020~2022年に新たな小・中・高の新学習指導要領での授業が始まり、これまでの単語や文法を重視した「試験対策としての英語教育」から、意思疎通や思考力が問われる「言語教育としての英語教育」へと大きく内容が変わりました。小学校からの英語授業の導入が進み、なんと高校段階では、英語による発表・討論・交渉などが行われるようになるのです。このようなアウトプットを行えるようになるには、多くのインプットの時間がかかると考えられます。
幼児期に英語が身近にあるメリットとは
では、英語に幼児期から日常的に触れることのメリットはどこにあるのでしょうか?
POINT1:認知能力の向上
「認知能力」の高まりは、いわゆる定量化できない「非認知能力」の発達に大きな影響を与えるといわれています。このことで、興味や関心が広がり、自分で何かを選択していく能力が高まり、達成感・満足感を得たい!という意欲が自然と育まれる、そういった効果を期待できるとされています。言語学とは異なる分野から見ても、外国語(母語以外)を使うことによる「認知能力」の向上は「非認知能力」の向上と繋がりがあるという研究結果があります。※1
POINT2:「コミュニケーション能力・言語能力」の向上
言語を習得する能力が高いといわれる幼児期に、毎日、英語をインタラクティブに使うことで、言語能力が飛躍的に向上すると言われています。そして、言語能力の向上とともに、母語以外の言葉で自己を表現して他者と交流を図る機会を通じて、コミュニケーション能力が高まるといわれています。※2
POINT3:「文化的理解の促進」
英語を毎日インタラクティブに使うことで異なる文化や習慣に触れる機会を受けて、それによって興味関心が生まれ、聞いたり、調べたりを通じて文化や多様性への理解が促進されるといわれています。
また、アイデンティティの確立や相対的に自分を見るメタ認知といったことにも繋がることも期待されています。例えば、皆さんは海外旅行先で、言葉の壁から心理的なハードルを感じてしまった経験はないでしょうか?幼児期から英語に触れることで、そういった心理的なハードルを感じずに自然に振る舞うことができるようになると考えられます。
POINT4:「将来の学習への影響」
特に、英語学習においてよく言われる「発音」や「聴く力」は、未就学児の段階からの積み重ねで言語の基礎としてしっかりと築かれます。この基礎があると、将来、必要になった時や言語学習をする時、もしくは国際的な交流を行う時に、柔軟に引き出しから出して対応できるようになります。幼児期は、単語数や英検などの結果にこだわるのではなく、楽しく引き出しに入れておくスタンスが非常に重要だと言えるでしょう。
※1:Early Language Learning with and without Music,Douglas Fisher, San Diego State University
※2:The Impact of Interactive Whiteboards on Classroom Interaction and Learning in Kindergarten,Steven Edward Higgins, Durham University
保育園や幼稚園で英語に触れる意味
私たちは、周囲の大人が期待し過ぎてしまうことで、子どもにプレッシャーを与え、かえって英語ギライになってしまうリスクがあることを理解しておかなくてはなりません。結果を焦らず、子どものペースに合わせて楽しみ親しむ環境を整えることが大切です。
子どもたちが長時間過ごす保育園や幼稚園で英語に触れられる機会があると、英語は「習いごと」ではなく、「生活の一部」になります。園で友達や先生と英語を使ってコミュニケーションすることで、アウトプットの機会も増えていきます。
園での英語教育の現状
すでに日本国内の幼稚園や保育園では、英語教育の導入が進んでいます。英語の歌やダンスを取り入れたり、ネイティブの英語講師によるレッスンを活用したりしている園も多いのではないでしょうか?とはいえ、頻度は月2~3回であることが多く、地域差もあるのが実情です。バランスよく様々な活動を行う保育の中で、日々英語のやりとりの時間を捻出することは、時間的にも予算的にもハードルであると言えます。
そんな保育環境の中で、英語に身近に触れられるプログラムを実現すべく、「WithBook English online」は誕生しました。
「WithBook English online」の取り組み
「WithBook English online」は、毎日英語に触れる環境を提供するプログラムです。
・最大週5日、1回15分という短時間でのレッスン
・外国人講師との双方向のやり取り
・楽しさと考える力をバランスよく取り入れた内容
・「自分を伝える」力を伸ばす構成
プログラムの中には、歌やダンスなど身体を使ったあそびはもちろん、「知る・考える」ことに目を向ける内容が盛り込まれています。例えば、「I like~」という表現を使って、自分の好きなものを伝える時間を設け、子どもたちが英語を通じて、自分を知り、表現することの大切さ・楽しさを学べる場となっています。
最後に
これからの日本では、幼児期の英語教育がますます重要になっていくと考えられます。子どもたちの未来のために、どんな機会を提供していけるのか、ぜひ一緒に考えてみませんか?
プロフィール:㈱アイ・エス・シー まなび事業部
「らしさとらしさ、あふれる社会へ」をビジョンに掲げ、保育・療育・教育事業を展開する㈱アイ・エス・シー。ママ社員で構成する「まなび事業部」で「自己探究」を軸に開発したオンライン英語「WithBook English online」は、園での外国人講師とのインタラクティブな英語あそびを通じて、”ことば ”がもつイメージ・意味を深めるプロセスを楽しみ、英語が好きになることで自然と英語で表現できることを目指しています。
▷WithBook English online https://withbook-english.com/