【保育士向け】保育園の入園式の流れや準備、注意点を解説

保育園の入園式は、子どもたちや保護者にとって、新生活が始まる大切な節目の日です。

子どもたちを暖かく迎え入れて安心感を与えたいと思う一方で、清掃や飾り付け、出し物の練習など……やるべきことが山ほどあり、何から手をつけるべきか迷ってしまう場合も多いでしょう。

そこで本記事では、入園式の一般的な流れや必要な準備、保育園側が注意したいポイントなどを解説します。子どもたちが笑顔になる出し物のアイデアも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

保育園の入園式はいつ行われる?

通常、保育園の入園式は、新年度のはじまる4月に行われます。

入園初日の4月1日に行われることも多いですが、仕事をしている保護者が参加しやすいよう土曜日や日曜日に開催する園もあります。また、子どもたちが保育園での生活にある程度慣れてから入園式を行う場合もあるでしょう。

このように、4月のどのタイミングで入園式を行うのかは、保育園によって異なります。

保育園の入園式はしない場合もある

保育園によっては、入園式を行わないケースも珍しくありません。

小学校や中学校とは異なり、保育園に入園するタイミングは保護者の職場復帰の時期や、保育理由によってさまざまです。0歳から入園する子もいれば、3歳から入園する子、年度の途中で入園する子もいます。

そのため、保育園では必ずしも入園式を開催するとは限らず、初日に担任の先生と挨拶を交わし、そのまま通常の保育がスタートする場合もあります。また、その際に保育士と子どもたちだけで、歓迎会を開く園もあるようです。

保育園の入園式の流れ

保育園の入園式は、基本的に以下のような流れで行われます。

  1. 開式の言葉
  2. 園児・保護者の入場
  3. 園長あいさつ
  4. 職員紹介
  5. 在園児による歓迎の出し物
  6. 閉式の言葉
  7. 記念撮影
  8. 説明会・保護者会

開式の言葉

まずは、式の始まりを宣言します。

司会者が「ただいまより、令和〇年度の入園式を始めます」といった短いあいさつをします。基本的には、保育主任などが司会を担当する場合が多いでしょう。

園児・保護者の入場

新しく入園する園児が、保護者と一緒に入場します。音楽に合わせて歩いたり、先生たちが拍手で迎えたりして、温かい雰囲気の中で行われます。子どもたちが主役として注目される最初の場面です。

園長あいさつ

園長先生から、園児や保護者へ向けてお祝いの言葉が贈られます。「入園おめでとうございます」「これから楽しく過ごしましょう」といった内容で、保護者へ向けた協力のお願いや、園の方針についても簡単に触れることもあります。

職員紹介

次に、これから子どもたちを見守る職員を紹介します。保育士だけでなく、給食を作る調理員さんや用務員さんなど、園に関わる職員を紹介しましょう。

どんな職員がいるのかを知ることで、保護者が安心感を得られます。

在園児による歓迎の出し物

在園児たちが、歌やダンスなどの出し物で新入園児を歓迎する園もあります。年上のお兄さん・お姉さんの元気な姿を見ることで、これからの園生活が楽しみになる時間です。

閉式の言葉

入園式の終わりを告げるあいさつです。「以上をもちまして、入園式を終了いたします」といった言葉で、式を締めくくりましょう。

記念撮影

クラスごとに、子ども・保護者・先生で集合写真を撮ります。入園式の大切な思い出になる一枚です。集合写真を撮影したあとは、立て看板の前などで家族ごとに自由に撮影できる時間を設ける園もあります。

説明会・保護者会

園によっては、入園式のあと、そのまま説明会や保護者会が行われます。

説明会では、これからの園生活のルールや持ち物、1年間の行事などについて伝えます。保護者をクラスに案内し、子どもたちの過ごし方や安全配慮について説明するケースもあるでしょう。

また、保護者会では保護者同士が簡単な自己紹介をしたり、クラス委員を決めたりします。

【保育士向け】保育園の入園式に必要な準備

ここからは、保育士が入園式に向けて準備するべきもの・ことを解説します。

入園式の案内

入園式当日に保護者が迷わないよう、式の日時や場所、当日の持ち物などをまとめた「しおり」や「おたより」を作成しましょう。

初めて入園する家庭でも当日のイメージが湧くように、受付の時間や靴の置き場、ベビーカーの置き場といった細かなルールを、わかりやすく記載することが大切です。

在園児による出し物の練習

新しく入るお友達を歓迎するために、進級した子どもたちと歌やダンスの練習をします。子どもたちが無理なく、楽しみながら発表できるように練習を進めるのがコツです。

「お兄さん、お姉さんになるんだ」というワクワクした気持ちを大切にしながら、当日に向けて明るく元気な雰囲気づくりを行っていきます。

園内の清掃

保護者や園児たちを気持ちよく迎えるために、園内を隅々まできれいに清掃しましょう。

とくに、玄関や廊下、トイレなどは入念に掃除を行います。

また、子どもたちが安全に過ごせるよう、遊具の点検や、床に傷や汚れがないかの確認も欠かせません。清潔で整った環境を整えることは、保護者に安心感を与えることにもつながります。

会場の飾り付け

式が行われるホールや各教室を、お花や動物の壁面飾りなどで明るく彩りましょう。「入園おめでとう」の文字を掲げたり、春らしく明るい色使いのモチーフを飾ったりして、お祝いのムードを演出します。

子どもたちが園に入った瞬間に、ワクワクした気持ちになってもらえるような、温かみのあるアットホームな雰囲気を目指して準備しましょう。

入園式での挨拶

入園式での挨拶の原稿を準備し、練習しておくことも大切です。緊張している親子を安心させるために、優しい表情と聞き取りやすい話し方を意識しましょう。

子どもたちを歓迎する気持ちと、保護者への「これから一緒に成長を見守りましょう」という力強いメッセージが伝わるような挨拶文がベストです。

入園式での自己紹介のポイント

第一印象はとても大切なので、まずは笑顔で元気よく、心を込めて「おめでとう」の気持ちを伝えましょう。

次に、自分が担当するクラスと名前を名乗ります。会場の後ろのほうにいる保護者までしっかり届くように、ハキハキと大きな声で話すことが重要です。

名前を伝えた後は、これから一緒に過ごす子どもたちや保護者へ向けて、歓迎のメッセージを送りましょう。

最後は「これから、どうぞよろしくお願いします」と挨拶をし、丁寧にお辞儀をして締めくくります。自己紹介は1人あたり、1〜2分程度が目安です。

入園式を開催する際に注意したいポイント

入園式を開催する際、保育園側が注意したいポイントは以下の3つです。

撮影に関するルールを周知する

我が子の記念すべき日を思い出に残そうと、撮影に夢中で周りが見えなくなる保護者は少なくありません。三脚の使用禁止など、みんなが気持ちよく参加できるようなルールを作り、周知することが大切です。

また、例えば、SNS上でのトラブルを避けるために「自分の子以外が写っている写真はネットに載せない」など、園の方針に合わせたルールを設けることも検討しましょう。

園児の様子に気を配る

入園式に参加する子どもは、いつもと違う雰囲気や大勢の大人に囲まれて、とても緊張しています。なかには、途中で泣き出してしまう子や、じっとしていられない子もいるでしょう。

そんなときは職員が優しく寄り添い、落ち着けるスペースへ誘導するなどのフォロー体制を整えておきましょう。一人ひとりの様子に気を配り、柔軟に対応することが大切です。

よくあるトラブルと対策をまとめておく

保育園の入園式では、「園児のオムツ替えが必要になった」「体調を崩す子が出てしまった」などのトラブルがつきものです。

保育園側は、こうした式の最中に起こりそうな困りごとを事前に予想し、対策を練っておく重要です。たとえば上記の例に対しては、オムツ替えに備えて専用の部屋を用意する、体調不良の子がいたら控え室に誘導するといった方法が考えられます。

「こんなときはこう動く」というルールを共有しておけば、予想外のことが起きても慌てず、笑顔で保護者をサポートできるようになります。

入園式における出し物アイデア

保育園の入園式の出し物を何にするか迷ったときは、以下のアイデアを参考にしてみてください。

歌や演劇

在園児による歌や演劇は、入園式の出し物の定番です。誰もが知っている歌をみんなで歌ったり、在園児たちが動物などに扮して短い劇を披露したりしましょう。

言葉がまだわからない小さなお子さんでも、明るいメロディや愉快な動きで、保育園が「楽しい場所」だと感じてもらえるでしょう。

ダンス

テレビでおなじみの曲や、子どもに人気の曲に合わせてダンスを披露するのもおすすめです。在園児のお兄さんやお姉さんが元気に踊る姿は、新入園児にとって良い刺激になります。

難しい振り付けではなく、手を叩いたり体を揺らしたりする簡単な動きを取り入れることで、見ている側の子どもたちも自然とリズムに乗って楽しめます。

大型絵本の読み聞かせ

普通の絵本よりも何倍も大きい「大型絵本」は、視覚的なインパクトが抜群です。

後ろの席に座っている保護者や子どもたちからも絵がよく見えるため、入園式の出し物にもピッタリです。会場全体を物語の世界に引き込むことができるでしょう。

手遊び

「グーチョキパーでなにつくろう」などの手遊びは、その場で座ったまま親子で一緒に参加できるのが魅力です。先生が前に立って見本を見せながら、ゆっくりとしたペースで進みましょう。

道具を使わずにすぐ始められるため、準備に時間がかかりにくいのもメリットです。

プレゼントの贈呈

在園児から新入園児へ、手作りのメダルや折り紙などのプレゼントを渡すのもおすすめです。「これからよろしくね」といった言葉を添えて手渡すことで、子ども同士の温かい交流が生まれます。

プレゼントを渡す側のお兄さん・お姉さんも、進級した自覚と優しさを育むよい機会となるでしょう。

まとめ

入園式は園児や保護者にとって、保育園生活のスタートを彩る重要なイベントです。

開催日程や当日のプログラムは、園によって異なります。式の流れや必要な準備を把握したうえで、心温まる雰囲気を作り出しましょう。

園児や保護者に安心感を与えられるよう、開会式での挨拶や自己紹介をしっかり練習しておくことも大切です。素敵な入園式を開催して、子どもたちを歓迎するとともに、保護者との信頼関係を築く第一歩としましょう。

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